ブログ書くのが遅くなってしまってすみません、伊澤さん。
3年の10月からコックスに転向した川島です。
コックスを初めてから一年弱立ってきて、最近ようやく、艇の挙動や水の音、視界からの情報から、少しずつ「何が起きているのか」を掴めるようになってきました。
でもだからこそ最近感じるようになってきたのは「ローイングがサイクルだからこその難しさ」です。
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たとえば、「キャッチの固定感がない」ということを感じたとします。
「キャッチがでの縦の動きが鈍い」と思って、そこを直そうとする。でも、直らない。
じゃあ「キャッチの前にふらついてるのが悪いんだ」と思って、そこに意識を向ける。
でも、それでも直らない。
そしてその“ふらつき”の原因は「シートの動き出しとフォワードのスピードがあっていない」ことにあるかもしれない。
このようにキャッチでの固定感を直すためにアプローチすべきポイントがシートの動き出しということもある。
ほかにも、キャッチ前のふらつきの原因が「ハンズセットからオールの重さをしっかり乗せながら前に出られていない」からの時もある。
さらにハンズセットを安定させるには、フィニッシュでの高さをそろえる必要があって、そのフィニッシュの安定には、ドライブをまっすぐおすが必要で、ドライブが安定するには、キャッチの瞬間に艇と一体になる固定感が必要で——
艇の挙動として“見える”ズレは、いつも“その前の前の前”に原因があることもあって、アプローチするべきポイントを見定める必要がある。と感じていて、難しいなと感じています。
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最近もう一つ感じるのは、「コックスとしての役割の難しさ」です。
「キャッチの鋭さ」
「フォワードのふらつき」
「ドライブのまっすぐ押せていない」
「フィニッシュの高さがそろっていない」
みんなが言っていることはバラバラ。でも、全部正しい。
でも、時間は限られているし、全てのドリルをやる時間はない。
「正解がない中で、「決める」ということが求められている。」と感じる
そのとき、ふと思ったのは、**コックスってモデレーターみたいな存在かもしれない**ということ。
クルー全員の“観察”や“感覚”を集約して、優先順位を決めて、方向性を示す。
どれが正解かなんてわからない。けど、**決めないとみんなの意思がバラバラになって練習としてうまくいかない。**
これは、自分の弱みでもあり、改善すべき点だと感じています。
以前、企業でのフィードバックでも「自分で納得しないと意思決定ができないのが弱みかもしれない」と言われたことがあります。
たしかに僕は、「自分が納得しないと前に進められない」タイプな気がします。
でも最近、それってAIが発達してきて、人間の仕事を奪っていくなかで人間がすべき“役割”なのかもしれないとも思うんです。
AIの方が正確かもしれないけど、AIは決めてそれに対して責任を取ることができない。
だから人間がしっかり決めてその意思決定を正解にするために行動するのだと思います。
だから自分もこの自分の弱点にしっかり向き合っていきたいです。
すこし脱線してしまいましたが、インカレまでもうあまり時間は残されていません。
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「艇が進まない原因をしっかり見定められるようになること」
「それを踏まえて、クルーとしての方向性を“決める”こと」

